2008/3/12

「海ブドウ」クビレズタの九州での生育が確認されました  
 緑藻クビレズタ(イワズタ科)は、「海ブドウ」の商品名で知られる食用海藻です。
 報告されている本種の分布域は沖縄本島までであり、奄美群島や九州における分布はこれまで確認されていませんでした。

 本種は、鹿児島、沖縄県内各地で養殖されており、最近では徳島県や和歌山県でも試験的な養殖が試みられています。しかし、沖縄県外での養殖は母藻を沖縄県等から供給しており、鹿児島県内の養殖では母藻の自給が課題となっていました。

 今回、T中主任研究員(K児島県水産技術開発センター)とU村博士、Eチェン博士(ともにK湾空港研)、私の研究グループでは、本種の分布に関する広域調査と国内主要標本庫(国立科学博物館、北海道大学、鹿児島大学)の収蔵標本調査をおこない、九州南部や奄美群島での生育を確認しました。

 この内容は、3月21-23日に東京海洋大学で開催される日本藻類学会第32回大会にて学会発表の予定です。なお、鹿児島県内での生育確認については平成19年8月18日付の南日本新聞ですでに報道されていますが、今回熊本県内での生育(注)も確認しました。
発表要旨については、日本藻類学会誌「藻類」の1号(3月発行)のp98をご覧下さい。

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写真:種子島(中種子町)で昨年7月に確認された「海ブドウ」クビレズタ

注:熊本県の天草地方では、クビレズタと同属のフサイワズタを「海ブドウ」の商品名で出荷していますが、別種です。なお、フサイワズタはこれまであまり利用されていませんでしたが、大変美味しい海藻です(このことについては、S村博士(元鹿児島県水産試験場)が藻類学会誌で指摘されています)。イワズタ属藻類でも北に分布域を持つ種ですので、本土での養殖に適した種として期待されます。
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