沖縄の人には名前が二つある。
この風習も今は過去のこととなり、
60歳以上の人までくらい。
昔は出産した日から7日目までの間に
「ナージキ」という命名の儀があった。
ただし、そのさいにつけられる名前は
「ワラビナー」(童名)といって戸籍に記載される
本名ではない。
オジィ・オバァの中にはそのまま使っている人もいる。
宮古島では神様の名前ともいわれているが、
詳しいことはわからない。
これは親が決めるものではなく、先祖から一定の法則
(例えば、長男の童名は父方の祖父の童名と同じで、
自動的に与えられる。
男だと
「トゥク グラ マツ ジラー タルー ユヌス・・・・・・」
女だと
「カニ カマド カマドガマ ウシ マウシ・・・・・・」
などがある。
当然、同じ名前が被ることもあるので苗字で
呼ぶ習慣のない沖縄ではややこしいときもある。
ちなみに、漁師仲間でユヌスと呼ばれる
知り合いが3人いる。明治以降、大和名を使うようになり
名前が二つという現象が起きたそうだ。
今は童名を持つ人はほとんどいない。
古いしきたりを大切にしている家は、今でも使っているだろう。
