大坂では、豆腐屋さんは石川県出身の人が多くて
、風呂屋さんと映画館は沖縄出身の人が多い。
子供のころは、どこの商店街にも映画館があった。
風呂屋に行けば、次に上映される映画のポスターが
貼られていた。どこの家庭にもテレビが普及して、
徐々に映画離れが起きた。
そこにトドメを刺したのはレンタルビデオだろう。
宮古島に来た頃は映画館が二つあった。
その映画館の横に「待の灯り」という喫茶店があった。
チャップリンの有名な映画の題名。
チャップリン扮する浮浪者が、ある日街角で盲目の
花売り娘と出会って一目ぼれする。
しかし彼女は目が見えないものだから浮浪者を
金持ちと勘違いしてしまう。
娘は貧乏で祖母と二人で住んでいるアパートの家賃が
払えずに立ち退きを迫られる。
それを知った浮浪者は、お金を稼ぐために懸賞金付きの
ボクシング試合に出る。
しかし奮闘むなしく負けてしまう。
その後、酔っ払った大富豪から千ドルの大金を手にして
彼女に渡すが、浮浪者は強盗と間違われて牢屋に
いれられてしまう。
時がたって、刑務所から出てきた浮浪者は、
街角で花売り娘と再会する。
なんと娘は浮浪者が渡した千ドルの金で手術をして
目が見えるようになっていた。
ところが、彼女は目の前のみすぼらしい浮浪者が
自分を助けてくれた恩人とは思いもよらない。
そのまま立ち去ろうとする浮浪者に、彼女は
わずかばかりの小銭と一輪の花を渡そうとする。
浮浪者の手に触れる。
その時、初めて目の前にいる男こそが、
自分を助けてくれた人だと気づく。
ラストシーンのセリフが「あなただったの・・・」
いい映画だ。何回も見た記憶がある。
