【その2 街道で遭遇したものは】
※第1回はこちら
では実際のプレイの様子を見ていきます。
――君たちは旅の途中、次の宿場への道を急いでいた。
――街道を歩いていると、奇妙な気配に気づくかも知れない。〈呪術〉判定。
レルヴァ:(サイコロ)……3と6、成功!
レルヴァは〈呪術〉技能こそもっていないものの、「自我」能力値が2あるので、判定では2個サイコロが振れます。
そこで出た目が3と6。
5と6が成功値ですから、「1個成功値が出た」ことになります。
これを「1レベル成功」と呼ぶのですが、ここではとにかく成功さえしてくれればいいのでそれで充分です。
マーリウ:(サイコロ)……2。失敗です。
M:じゃあ分かるのはレルヴァだけか。
――〈呪術〉判定に成功したPCは、周囲に強い神気がうずまいていることに気づくだろう。その神気は街道から外れた茂みのある一点を示しているように思われた。
レルヴァ:ふむふむ。では調べてみよう。茂みに向かうよ。
茂みの奥では凄惨な光景が待ち受けていた。
――血が飛び散り、犬や猫、猿などの小動物が死んでいる。その真ん中にやはり血まみれの男がひとり。だがこちらはまだ生きているようだ……。
レルヴァ:「こりゃどうも。およびでないようで」とあとずさる。
――男は、「これを……」と言って手にしたものを手渡して息絶えた。渡されたもの、それは土でできた人形だった。
M:あーあ、逃げる間もなく渡されちゃった。
マーリウ:わくわく。
レルヴァ:やれやれ。厄介なものを渡されたぞ。「この男が、ラノート神のもとにいけますように~ムニャムニャムニャ……」と、祈ってから(また生き返って暴れられてはたまらない!)。人形を詳しく見てみよう。
※レルヴァは別のシナリオで、動き出した死人と対決したことがある。
M:では、人形を調べる人は、〈呪術〉か〈社会知識〉か高い方で判定どうぞ。
レルヴァ:社会知識なら、理知と足して3。(サイコロ) ……2と3と4。だめだぁ。
マーリウ:私もやってみましょうか。何個振れるんでしたっけ。
M:マーリウは「理知」が1、〈社会知識〉が1あるから、合計で2個振れますね。
マーリウ:(サイコロ) ……2と5。
レルヴァ:やった!
マーリウ:ほ。あーどきどきしたあ。
M:マーリウには、どうやらこの人形が呪具であるらしいことだけはわかる。
M:で、死んだ男についてと、この人形を誰がもっていくかはどうします?
レルヴァ:「では、私が持っておきましょうか。渡されたのも何かの縁だ」
ズウェイ:「おう、マーリウ。こんなところでどうした? うわ、なんじゃこりゃ!」
M:と、背後から(マスターが言うのを忘れていた)仲間が声をかけます。傭兵のズウェイです。
レルヴァ:「おお、ちょうどいいところへ。この人形を頼む」と渡します。
ズウェイ:「え」
マーリウ:「ズウェイよろしく」
レルヴァ:「なにやら高価な呪具らしい。お主が預かっていてくれ」
M:(ひどい。重要アイテムをいきなりNPCに渡そうとするとか)では〈交渉〉で判定。失敗すると、拒否られます。
レルヴァ:(サイコロ) ……1と2。ちぇっ。
M:で、ちょっとここで説明させてください。この「呪いの人形」を手にしたPCは、
仮のだいじなもの がひとつ増えます。「呪いの人形」です。
ここであらためて、
だいじなものの説明をしましょう。だいじなものは、キャラクターの人生の厚みをあらわしています。
それぞれに特殊な効果があるほか、
「だいじなもの判定」という、特別な判定をおこなうことができます。
もしも、通常の判定に失敗してしまい、それでもどうしても判定に成功したいとき、「だいじなもの判定」を試みることができます。
だいじなものの数だけサイコロをにぎり、じゃらっと振ります。それで成功値、つまり5か6が出れば、判定は成功と、となります。
ただし。ただしです。
この「だいじなもの判定」にも失敗してしまった場合、大事なものがひとつずつ段階をおってなくなっていきます。
一度の「だいじなもの判定」の失敗で、「だいじなものひとつを封印」。(封印とは、だいじなものの特殊効果がつかえなくなる状態です)
さらに、封印できるだいじなものがない場合には、「だいじなものひとつが消滅」してしまいます。
そして、仮のだいじなもの(いま手に入れたばかりの「呪いの人形」が該当)は、封印の段階なしで、いきなり消滅してしまいますので気をつけてください。
M:……以上、説明終わり。
ズウェイ:「いいから、お前持ってろよ、レルヴァ」
レルヴァ:「 とにかく、レルヴァが持ちます」
マーリウ:「よろしくお願いします」
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『カナンRPG(仮)』は、サイトでテスト版基本ルール一式をダウンロードできます。ぜひダウンロードして遊んでみて下さい。
(2011/06/14現在、まだシナリオがついてません……)
ダウンロードはこちらから。

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